こんにちは。トランペット奏者・作編曲家のいわたけいこです。
感想②です。その①はこちら↓
というわけで、本日は課題曲II「ステップ、スキップ、ノンストップ(順次進行によるカプリッチョ)」です。
(いきなり余談ですが、タイトルの順次の前に高田と落書きした小学生レベルの私)
(カプリッチョのところにもカルパッチョと書いたのは言うまでもありません)
さてこの曲。
トランペットの技術的レベルとしては、そんなに難しくないんですが、演奏レベルとしては「とても難しい」と思います。
とにかく、基礎的な力、普段からのトレーニングがどれだけできているか、というのを試されるような曲です。
曲はとても楽しい。
音階ばかりですからね。おそらく、日頃から色んなスケールの練習を欠かさない人にとっては「なんてことない」曲です。
あとは指揮者の表現にお任せすればいいので、とにかくきっちり吹けることが大事です。
今回、自分の弟子たちである大学生と卒業生と一緒に演奏してみて思ったのは、
「スケール、意外と難しいね笑」
でした。
日頃から弟子たちには「スケールは試験のために練習するんじゃないんだよ、自分のために練習するんだよ」と言っていますが、まさにそれが試される曲でした。
スケールってさらさらっとやったり、意外とメトロノームを使って練習するってやらなくなるんですよね。
そう、メトロノームを使って正確にスケールの練習をするっていうことができるとかなりこの曲の難易度が下がります。
下降系になると突如テンポが走ります。
無意識にトトトトっと進んじゃうんですねえ。
こういう基礎力がけっこう地味に必要だったりします。
そして、私が演奏してみて思ったことは、
「プッチーニのオペラを聴くといい」
です笑
何を突然、と思うかもしれませんが、なんていうか、吹奏楽です!マーチです!って感じに元気よく演奏するニュアンスより、オーケストラっぽい響きで、弦楽器のピチカートと合わせて演奏する、みたいな雰囲気なんですよ。
それこそ、音階の下降系なんてそのまんまプッチーニなんじゃね?って思うような響きがしますし。
スタタタタッと進む感じではなくて、一音一音、弦を爪弾いてる感じなんですよね、スタッカートが。
なので、なんでもいいのでちょっとプッチーニのオペラのセレクションとか聞いてみてもらえるといいかもしれません。
元気よく!短く!っていうスタッカートじゃないんですよ。
これがわかればかなり上級者って感じです。
Gの部分にソロのようなものがあったりしますが、これはトランペットがメロディーを演奏する場合ですが、これもやっぱり一音一音歌わないこと、だと思います。
フレージングの頂点になる部分に向けて計算してクレッシェンド、そしてデクレッシェンドをする。
まず譜面通りに演奏するっていうのと、指をものすごいハッキリ動かしてポルタメントになるのを防ぐ、というのが私の気をつけたことです。
っていうか、これ昨日も書いたよなあこの内容笑
結局のところ、本当にこれで、歌わない、譜面通り、息のコントロール、クリアな運指、これに尽きるんですよねえ。
で、まあもうちょっと詳しく書くと、「長調と見せかけて短調に向かうための進行」とかその逆もあったりして、ちょっと注意が必要な曲だったりもします。
まあ今回は技術的な面というのと、トランペットに特化して書いているのでそこまで詳しくは書きませんが。
とにかく音階中心の曲なので、
・メトロノームで音階を練習する(もちろん長調短調半音階全て)
・指は常に「しっかり離す、しっかり押さえる」
・スタッカートの研究
の3つができればいいんじゃないかな、と思います。
ではまた。明日は課題曲IIIについて書きます。たぶん。