初見デュエット大会

トランペット

こんにちは。トランペット奏者・作編曲家のいわたけいこです。

今日で連休最終日、世間のお休みムードとは逆に、連休は我々音楽家にとってはお仕事集中期間です笑
ありがたや。

そんなわけで連日レッスンやら楽譜を書いたり色々してたわけですが、2日ほど午後の時間が取れそうだったので学生や大学の卒業生を中心に声をかけて「初見デュエット大会」というのをやりました。

トランペットのデュエットの本はいくつかあるんですが、いわゆる一般的によく知られているのがアーバンのデュエット。
ですが、いまこれ、売ってないの・・・?

国内版は白い本になったときにいなくなっちゃったんですよねー。
なので、私は黄色い本とかIMSLPにもあったかな?
データのやつと両方持ってるんですが。
海外版はあるようです。

2段ぐらいの短い曲から、1ページ以上あるやつまで、結構いろいろあります。
60曲あるし、ボリュームも十分です。

あと、デュエットといえばまあこの本です。VOXMANのやつ。

まあこれの他にも色々持ってはいるんですが。
よく使うのはこの3つです。

で、初見デュエット大会って何かって言うと、要はパッと見てパッと吹くっていうそれだけのことです笑
「そんなのプロだったらみんなできるでしょ?」
って思うじゃないですか。
これができないんですよ笑
いや、もちろんデキる人もたくさんいるんですけど、

これって、要は訓練する必要があるってことなんです。
訓練したら、できます。

譜読みするにあたって、意外と大事な情報を見逃したり、音符ばかり追いかけているとリズムや調号、臨時記号やアーティキュレーションを見逃したりするんです。
あと、休符を読まないくせのある人なんかもいます。

楽譜を見たときに瞬時にどんな情報を読み取るか、そしてどうしていくのがいいのか。
そんなことを学ぶ会です。

私はこれを、大学生の時に先輩とよくやっていました。
まあこれが普通だと思ってたんですけど、今の学生を見ていてこういうことをする時間が足りないなあと思ったのです。
本番が多かったりすると結局そちらの曲を練習したり、自分ひとりのエチュードの練習だとかに偏りがちになったり。

なので、たまにレッスンでこういうことをするとボロボロになったりして笑
そういう時間をちょっと取りたかったなあというのもあるんです。
レッスンではないけど、遊ぶ時間。

幸いなことに、2日間で色んな子が参加してくれました、ありがとう!

昼過ぎから夕方まで、ぶっ通しで3時間ずつぐらいやったかなと思います笑

最初は初見が苦手で空白の時間が長かった子も、その時間やってるとだんだん食らいついて読み取れるようになってきます。
譜面自体はそんなに難しくないんですが、「準備をして練習する」というものがないだけで、だいぶ違います笑

で、ここで大事になってくるのが普段の練習ですよね。
スケールやアルペジオなど、基本的なスケールに付随する練習ができていると、指が無意識に動く。
もちろんゆっくり練習していく時間も大事なんですが、こうやって瞬時に読み取るテクニックを身に着けていくと、合奏でも瞬時に起きた事象に対処できるようになる。
そして、リカバリが早いので音楽が止まらないで流れていきます。

現場でもたまーにあるんです。事故が笑
ソロが少し早いタイミングで始まってしまった、棒がズレたとか、まあいろいろ。あります。もちろん稀になんですが。
そういうときに、どこでリカバリするかっていうのがとても大事だったりします。

デュエットをやるときは、一つの楽譜を二人で見てやります。
楽譜は2段になっているので、もうひとつのパートを見ながら吹くことができます。
でも、だいたい最初はみんな自分のパートしか見ることができません。
でも慣れてくると、他人のパートを見て自分の位置を確認できるようになります。
こうすると、自分のことを客観視できるようになってきます。
ようは、抽象度が上がるんですね。

で、こういう訓練ができてくると、音楽を俯瞰して見られるようになります。
自分がどんな役割をしているのか、誰と同じ動きなのか。
こういうことが瞬時に判断できるようになります。
これができたら合奏が更に良くなります。

トランペットは出てくる音が単音で自己完結できない楽器なので、無伴奏ソロでもない限り、基本的に何かと合わせないと音楽にならなかったりします。そういう曲が多いです。
なので、こうやって初見デュエットのような訓練をしていくと自分の視点が高くなり、より大きな音楽を表現することができるようになります。

初見デュエット大会はまた折を見て年に数回やりたいと思います笑

金魚鉢が、金魚鉢っぽいことはじめました笑(某音大の皆さんはこの言葉がわかるはず笑)

ではまた。

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