こんにちは♬
トランペット奏者・作編曲家のいわたけいこです。
吹奏楽部でトランペットをやっている方も、
趣味としてトランペットを楽しんでいる方も、
日々いろんな練習をされていると思います。
基礎練習であったり、エチュードであったり、色んなものがあふれている昨今ですが、
そのやっている練習は「何を目的として」やっていますか?
その基礎練習やエチュードは「なんのためのトレーニングか」と考えることがとても大切だと私は考えます。
例えばロングトーン。
ロングトーンってなんのための練習なのでしょうか?
・音を安定させる
・音程を維持する
・体や口を動かさないようにするための筋トレ
など、色んな意味合いがあると思いますが、
私はロングトーンは「息のトレーニング」だと思っています。
なので、音を出すことを目的とせず、
基本的に息を維持するためのトレーニングとして使ったりレッスンで指導しています。
もちろん、前者のような音を安定させる目的でも使います。
その場合は、息のトレーニングということは忘れて、音を安定させるだけのトレーニングとして使います。
例えばアーバン。
アーバンは様々なパッセージに対応するためのエチュードです。
トランペットを演奏するために必要ないくつものパッセージを色んなパターンでトレーニングしていく教則本です。
クラシックの教本のように感じますが、実際ポップスでもかなり使えるパッセージがたくさん含まれています。
アーバンの場合は、指のトレーニング、息のトレーニング、タンギング(舌)のトレーニングなど様々な要素が入っているので、「今この練習はどこをトレーニングしているのか」ということを考えながら練習してみると色んな意味合いがわかってきます。
なんの練習をするにしても、いま、何を目的として練習しているのか。
フレージングを練習しているのか。
指を練習しているのか。
息が安定することを練習しているのか。
ひとつのことにフォーカスして練習してみるということがとても大切だと思っています。
人間って、色んなことを同時に考えて実行するっていうのが難しいんですよね。
結果的に、色んなことを複合的にやるために、
まずひとつのことにフォーカスするように心がけて、
ひとつひとつのことを解決するようにしてあげると、それぞれが「意識せずに」実行できるようになるので、そうするといざ複合的に色んなことをしても演奏が成立するようになります。
例えば、なかなかうまくいかないフレーズがあったとして、
・まず指だけを意識して練習してみる
・次に息の流れとタンギングだけを意識して練習してみる
というように分けて練習すると、どちらに原因があるかもわかります。
おすすめの練習方法としては、
・息を切らずにずーっとまっすぐ伸ばしていて、指だけを動かす
・音の高さを変えずにずっと同じ音でそのフレーズの息とタンギングだけを練習する
・↑の練習をしながら、ピストンではない場所(マウスパイプなど)で指を動かしてみる
というものをレッスンでやっています。
三番目の練習がけっこう難しいんですよ笑
音の高さに合わせて息を変えるのではなく、同じ音でタンギングをしていますから、指がうまく動かなかったり、息が途中で切れてしまったり、タンギングの箇所をうまくできなかったりと色んな事が起こります。
音がない状態でも指が動かせる
音がない状態でも舌が動かせる
ということがポイントで、
音の高さに対する練習というのは一切やりません。
楽器にどのように息が流れていて、どのタイミングで舌が息を遮断していて、そしてそれに合わせて指が動くようにしておくと、
最終的に音を出した時に音の高さの感覚のことだけを考えればよくなります。
そうすると、考えることがシンプルになり、
色んなことを同時に考えなくて済むようになります。
自分がいまこれをできるようにする、と一つのことにフォーカスすると、そこを身につけるのが早くなり、ただ曲をなんとなく練習するより圧倒的にきちんと吹けるようになります。
是非ためしてみてくださいね。
ではまた、ばいば〜い!
コメント