演奏家が演奏するためにやってること

仕事
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こんにちは。トランペット奏者、作編曲家のいわたけいこです。
やっぱり出かける仕事が多いとブログ書けませんね。
まあぼちぼちマイペースで行こうと思います。
気持ちは毎日書きたいつもりでいます笑

ちょっとなんか見たので「演奏家が本番で演奏するまでにどんなことをしているか」というのを書きたいと思います。

演奏会はまあだいたいほとんどのコンサートが2時間ぐらいですね。
当日のリハーサルやゲネプロ、拘束時間を入れるとだいたい本番の日は7〜8時間でしょうか。
休憩も含みます。

で、この演奏会を迎えるにあたって、リハーサルをしますね。
リハーサルは団体によりけりですが、だいたいプロオケとかだと2日ないし3日リハがあります。
これも団体によりますが、リハ時間も長くて5〜6時間でしょう。
3日間あったとして、18時間。

さて、このリハーサルを迎えるにあたって、もちろん個人練習をしますね。
これは人によりけり、団体によりけり、あとはプログラムにもよりけりですが、
遅くともリハーサルの1ヶ月前とかには楽譜が届いてると思うので、そのあたりから譜読みをしたり練習をしたりします。
ソリストとかだと半年前から練習したりする人もいるでしょうし、まあ人によりけりな部分は大きいんですが、それでも直前の2〜3週間なんかは練習もかなり比重を多くすると思います。
1つの演奏会に対してですから、複数演奏活動をしている人もいますし、1日に何時間も練習したりすると思います。

で、この個人練習をするにあたって、もちろん日頃からの鍛錬であったり、スキルアップのための練習なんかもします。プロとしてお金をいただいているわけですから、ミスがないようにすることはもちろんのこと、人の心に届くために日々色んなスキルを磨いています。
それは楽器の練習だけでなく、楽器を演奏するための体のメンテナンスとして整体に行ったりジムに行ったり、また身体だけでなく楽器のメンテナンスもします。
物理的なメンテナンスももちろんですが、いいパフォーマンスをする、人の心を動かすには情操教育のようなものも必要です。
本を読んだり、映画を見たり、自然と触れ合ったり、家族との時間を過ごしたり、友人と楽しい時間を持ったり・・・そういったことも必要です。
人によってはレッスンを受けに行ったり、他人の演奏を聞きに行ったり、そういうことも自分のスキルを上げることに繋がるので、とにかく本当にたった2時間の演奏のために、これだけのことをしています。

つまり、2時間の演奏のために、日頃から「目に見えない仕事」をたくさんしてるってことですね。

でもこれって、普通に会社勤めでも同じじゃないでしょうか?
ただ、演奏家の場合出勤している時間が短いだけで、リモートというか、職場に行ってない間の時間も仕事をしてるわけですよね。
「遊んでるだけじゃないか!」
と言われてしまえばそう見えるかもしれませんが、たったの2時間でハイクオリティな集中力と演奏を創るためにはものすごい労力がかかっています。
うーん、どう例えるのがいいのかなあ、本番=オリンピックみたいに思っていただければいいのかなあ。

ともあれ、ちゃちゃっとやってるようで、いろんな努力の積み重ねでその奇跡的な2時間を生み出してるわけですね。

で、なんでこんな話を書いてるかと言うと、ちょっとどこかで「音楽家って実働時間が短いからそれでこんなに給料が高いなんて」みたいに思っている人がいるって話をちらっと見かけてですね笑
まあ、会社に行ってそこにいることで給料が発生する、という人から見たら信じられないだろうなあと思います。

別に裏の意図とかはありません。
ただ、演奏家ってこういう仕事の仕方をしてるんだよっていうのを知ってもらえたら嬉しいなと思って。
実際に目に見えて現場に行っている数日だけでなく、けっこうそれのために色んな時間を使っているんだよということを知ってもらえたら。

ではまた。ばいばーい。

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