トランペットは指が命

トランペット

こんにちは♬
トランペット奏者・作編曲家のいわたけいこです。

その昔、「芸能人は歯が命」というキャッチフレーズの歯磨き粉のCMがありましたが・・・
(知ってますか?)

トランペットは指が命、という話です。

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なんで指なの?音じゃないの?

これまで20数年、もっと言うなれば自分が学生だったころも含めて色んな「トランペットを吹く人たち」を見てきました。
レッスンの生徒さんだけじゃなく、世の中的に見てもトランペットといえばみんな必ず「高い音が出したい(出ない)」という悩みを耳にします。

もちろん自分も例にもれずですけれど、

だいたいにおいてトランペットに関する悩みが「音を出すこと」に関することがとても多いです。

確かに、効率のいい振動は必要ですし、木管楽器で言うところの「いいリード」「いいセッティング」っていうのも大事です。

なので、そこをきちんと把握して理解して実践することは練習においてとても大事なことです。

でも、あんまり「指」に関しての悩みは聞かないのに、
実際レッスンで見てみると、原因が「音」や「唇」ではなく「指」である人がとても多いのです。

半音階は吹けますか?

さて、高い音が出ないことに悩んでいる皆さん。

半音階は吹けますか?
スラスラ吹けますか?
どこの音から始めても1オクターブ上り下りできますか?(これ重要)

半音階は常に運指の順が同じです。
なので、ドから始めるだけでなく、何の音から始めても1オクターブ往復できることが大事です。

私は中高生の生徒さんが多いんですが、大人の生徒さんも含めてこれを必ずやっていただいています。
でも、最初全くできなかった人が圧倒的に多いです。

理由のひとつに、「途中で高い音が出てくると音が出ないから指がわからなくなる」というものがあります。すごくざっくり言ってますけど。

例えば5線内のソから始めた場合、高いソ近辺の音が出ないと練習をそこでやめて、「音を出すこと」を目的にシフトします。

違うんです、練習している目的は「指をスラスラと動かすこと」なんです。
決して「音を出すこと」を目的としていません。
音が出ないと、目的の意図と違うことを意識してしまうのです。
これではいつまで経っても指がスラスラできるはずがありません。
だって、必ず「出ない音」に差し掛かったときに指を止めてしまうのですから。

止まってしまう練習を何度も繰り返していると、「止まらないと吹けない体」になります。
そうです、止まってしまう練習をしてしまっているのです。

半音階の練習は基本的に「指を止めないこと」というのが目的です。
もちろん、音を出すために半音階を使う場合もあります。
でも、音楽って基本的に曲が始まると最後まで自分の都合ではストップできないですよね。
だから、指だけはせめて時間通りにできるようにしてあげないといけません。

基礎練習というのは基本的に「曲で色んなことに即時対応する能力をトレーニングする」ためのものです。
きちんと、いまなにを目的として練習しているのかということを考えなくては、遠回りしてしまいます。

音階は吹けますか?全ての調をスラスラとできますか?

もちろん、半音階だけはなく、普通の音階もできたほうがいいです。
調号をつけるのが難しいようであれば、まずは#や♭のないB♭Durから1オクターブの往復をスタートし、そこからまた全音ずつ下げて#や♭をつけずに下まで下がっていきます。

その後、調号付きの12キーを練習していきます。
もちろん暗譜できたほうがいいです。

これらをスラスラ吹くことができますか?
これも音を出すことを目的にしていませんか?
何度も繰り返しますが、音を出すことを目的にしているのではなく、指がスムーズに動くことが目的です。

指が改善するだけで演奏は飛躍的に上達します。

楽器を吹く上で、この「指がスラスラと動くこと」というのはとても重要です。
曲にしても基礎練習にしても、指が時間通りにきっちり動くことができれば、音はそのうちちゃんと出るようになります。

譜読みトレーニングの動画やブログでも解説していますが、

・音が読める
・指がわかる、できる
・息の流れとタンギングができる
・それらと指が一致する

この流れができると、音は不思議なことに「自然にちゃんと出るようになる」んです。

これに至るまでに、息のトレーニング、舌のトレーニングは別途必要ですが、ぶっちゃけ指さえできれば音なんて出るよ!と言いたいです笑

よく考えてみてください。
木管楽器は指ができないと音が出ません。
金管楽器も基本的に同じ発想でいいと思いませんか?

大事なのは「いま、何を目的として練習しているか」っていうことなんです。

指がスラスラと動かせれば、頭の中で考えることがひとつ減りますよね。
人間は一度に色んなことを考えることができません。
できるだけ、演奏するときに考えることをシンプルにするために、息、指、舌のトレーニングをしておくことが上達への近道なのではないかと考えます。

ではまた。ばいば〜い!

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