【トランペット】困ったときは基礎に帰ろう

トランペット

こんにちは!
トランペット奏者・作編曲家のいわたけいこです。

年末年始はアンサンブルコンテストに向けてのレッスンがいくつかありました。
そこでレッスンして感じたこと。
それは、

やっぱり基礎って大事

ってことです。

例えば、曲の中でダイナミクスの違いをはっきりつけたいと思えば、ダイナミクスのためのロングトーンが必要ですし、

例えば、曲の中で難しい運指や細かい動きをきれいに見せたければ、指のトレーニングや音階練習が必要ですし、

例えば、曲の中でタンギングなどニュアンスを色々使えるようにしたければ、タンギング(舌)のトレーニングは欠かせません。

いつもレッスンのときに言っているのですが、人間は

普段やってないことはできません

当たり前です。
だいたい、普通に生活していて息をものすごい長さ吐いたり、呼吸に変化をつけることなんてありませんし、指だってPCで猛烈なタイピングでもしていない限り動かしませんし、ましてや舌なんて連続してタタタタなんて動かさないじゃないですか。

普段からそれらの筋肉を使っていれば、曲の中に流用することは可能かもしれませんが、まあそんな人なんてほとんどいないですよね笑

毎日曲を練習しているとは思います。
それはそれで大切なことです。
ただ、曲を吹くというのはその曲だけしか得意にならないので、他に流用できるように基礎トレーニングをしてあげることが一番手っ取り早いです。

高校生はともかく、中学生はこの時期部活動の時間も短いですし、また緊急事態宣言などで部活動も制限されているかもしれません。
だからこそ、次に演奏するときに曲をより楽しく吹けるために、基礎練習をしませんか?

アンサンブルコンテストの曲をレッスンしていて感じたのは、とにかく「即時即対応」ができないこと。
即時即対応するためには、日頃からのトレーニングが必要です。
考えて身体を動かすのではなく、ひとつの表現をするために無意識に身体が使えるレベルになっていないと即時即対応ができません。

頭の切り替えができるということは、日頃からのトレーニングができている、ということなんです。

この基礎トレーニングができている人と、そこそこの人には大きな差があります。
それがバランス良くできていた団体の方がサウンドが豊かになるのは当たり前なのです。

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毎日やりたいおすすめ基礎トレーニング

ではどんなことをやるといいのでしょうか?

私がおすすめしているのは3つのトレーニングです。

1つ目は「息のトレーニング(全身の筋肉を使います)」
2つ目は「指のトレーニング」
3つ目は「舌のトレーニング」

リップスラーというのは私のおすすめする練習メニューには有りません。
なぜなら、得意な人と不得意な人がいるからです。
不得意な人が間違ったまま練習しても更に苦手になるだけなのです。

上にあげた3つのトレーニングができると、リップスラーは自然にできるようになってきます。
身体のコントロールができるようになると余裕が生まれ、どうやったら簡単にリップスラーに取り組めるか、というのがわかってきます。
嘘みたいですが、本当です笑
だって、私もリップスラーが苦手だったんですから。

1.息のトレーニング

息のトレーニングとは、すなわちロングトーンです。
ただ、ロングトーンは何も考えずにやると体力を消耗するだけなので必ず考えながらやります。
身体のどの部分を使っているのか明確に意識できるといいです。

ロングトーンは全部で4種類。1オクターブを2往復使って4種類やります。
全部やっても6分ぐらいで終わります。
以下の内容です。

(1往復目)
■mfで8拍吹いて4拍休む(上り)
■ffで4拍吹いて4拍休む(下り)
(2往復目)
■ppで16拍吹いて4拍休む(上り)
■pp<ff>ppで8拍吹いて4拍休む(下り)

どれも目的は「息のトレーニング」ですので、音は出なくても大丈夫です。
ただし、自分のやりたい息の出し方を忠実に再現してください。
最初に楽器を構えずに、息だけでこれらをトレーニングするのもおすすめです。
そのときに、みぞおちあたりの支えを意識すると息の安定がはかれます。

ffはできるだけたくさんの息を使います。
リラックスしないとたくさんの息は出ませんが、支えをなくしてしまうと維持できず息が衰退してしまうので、支えはきちんと保ったまま。

ppはかなり首から下の筋肉を使います。
小さい音というのは息の量を極力少なくしないといけないので、「息が出るのを我慢する」という感じに近いです。
使う筋肉はみぞおちの支えのほか、胸筋や背筋も使います。
試しに息を大きく吸って止めてみてください。
止めたときに使っている筋肉が小さい音を吹くときに使う筋肉です。
ただし、首から上はmfもffもppも全く同じ状態でリラックスしています。
口周りでコントロールせず、首から下でコントロールするようにしましょう。

そして4つ目は今やったppから4拍かけて2番めにやったffまで息を増やしていき胸のあたりに入れていた力を抜いていきます。
そしてまた4拍かけて逆の動きをします。
この時も首から上は同じ状態です。
音がひっくり返ったり音程がブレても構いません。
今は「呼吸のトレーニングをしている」と思うようにしましょう。

毎日これをやるだけです。
毎日です。
息の増減が自由にコントロールできるようにしてあげると、曲の中での表現の幅がグッと広がります。

2.指のトレーニング

指のトレーニングは簡単です。
まずは音階を12調できるようにすること、半音階をどの音から始めてもできるようにすることです。
たったそれだけです。
どちらも余裕でできる方はクラークのテクニカルスタディなどを使うといいです。
アルペジオなども入れられるといいかもしれません。
どれも途中で止まらないでできるようになることが大事です。

簡単な音階とアルペジオであれば3Dバンドブックの練習もおすすめです。

3.舌のトレーニング

タンギングはこちらの動画を是非見てみてください。
要は1分間もしくは2分間ずっと舌を動かし続けることが大事なんです。
だって普段の生活で使わないですから笑
タンギングは「舌の筋トレ」です。
トレーニングをしてあげると思ったとおりに舌が動かせるようになるんですね。

これら3つのトレーニングを毎日するだけです。
3つしっかりやっても20分ぐらいでできるんじゃないでしょうか。
時短トレーニングになりますので、是非続けてみてください。

まとめ。基礎に帰ろう。

何かがうまくいかない、そういうときは基礎に帰る事がとても大事です。

基礎をしっかりやってみると、今までうまく行かなかったところがスルッとできてしまったり、指が動いたり、特に上のメニューだけしかやってなくてもリップスラーができたり、跳躍ができるようになっていたりといい事づくしです。

是非一度基礎に帰って練習してみてくださいね。

ではまた。ばいば〜い!

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