【トランペット】確実に力が身につくロングトーン練習【時短でできる】

トランペット

こんにちは♬
トランペット奏者&作編曲家のいわたけいこです。

生徒さん
生徒さん

仕事(部活)で練習する時間があまりありません。
でもきっちり基礎はやりたいので時間がかからないでできるおすすめの練習法はありますか?

あります、ありますとも!
部活動だと平日の練習時間は限られていますし、仕事をしている方は楽器を吹くのもお昼休みに車の中で、とか帰宅してから少しだけ、場合によっては週末だけの方も少なくないと思います。

やりたい基礎練習は多々あれど、それを全てやる時間はないし、でもやっぱり基礎力アップをしたい・・・という方は多いんじゃないかと思います。

もちろん、時間があればきちんと色んな事をバランスよくやるのが一番です。
でも最低限できるといいなあと思うのが「ロングトーン」です。

本記事では毎日7分あれば基礎力アップに結びつく、ロングトーンの練習を解説します。

Contents

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1.ロングトーンの目的とは。

楽器を演奏するにあたって、一番必要な能力が「音を長く伸ばせること」です。
初心者レッスンをする時も、まずとにかく一つの音を長く吹く、というのを目標としています。
たま〜に、ロングトーンは必要ないみたいな意見も見かけるんですが、目的を知らずにやるロングトーンほど無意味なものはないです。
ただダラダラと音を伸ばしているだけでは何のトレーニングにもならないし、時間の無駄です。
それではただ疲れるために練習をしているだけです。

さて、ロングトーンの目的はなんでしょうか?
まずは「息のコントロール」を身につけるのが目的です。
トランペットは、息を楽器の中に流すことによって音の出る楽器です。
息がコントロールできると、色んな表現ができるようになります。
安定して息が流れるようになると、唇に圧をかけて無理矢理音を出さなくても安定して出るようになります。

次に「効率の良い振動を持続させる(筋力を身につける)」というのが目的です。
楽器を長年演奏している方は自然と身についていることもあるので、必要ないという方もいるとは思いますが・・・私も定期的にここを見直ししています。
音の出始めから終わりまで、安定した振動が続いているかどうか、またそれを維持するための筋肉を意識して使っているかどうかを確認する作業としてもロングトーンは最も「簡単」かつ「効果的」な練習です。

ロングトーンを維持させるために使う筋肉としては2種類、口角や口周りの筋肉でアンブシュアの崩れを防ぐことと、安定して息を供給するための鳩尾(みぞおち)付近の筋肉です。
特に後者のみぞおち付近の筋肉は、深呼吸するとわかりますが、力を抜いていると息はあっという間にブワッと出てなくなってしまいますが、力を少しキュッと入れてあげるだけで息が持続するようになります。
咳き込んだ時に使う筋肉なので、一度ゲホゲホと咳き込んでみるとわかると思います。
この筋肉は自然な姿勢を維持するためにも使います。

2.ロングトーンの種類は全部で4種類。

では本題の練習の内容です。
ロングトーンは4種類。
これらを1オクターブの往復の片道ずつやります。

1. mfで8拍のばして4拍休む
2. ffで4拍のばして4拍休む
3. ppで16拍のばして4拍休む
4. pp<ff>ppで8拍のばして4拍休む

1.は安定した音(息)が維持できるようにするトレーニングです。

もちろん、1オクターブ往復が望ましいのですが、今回挙げたのは「時短」ですので、これをド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドの上行系のみで行います。
ウォーミングアップの記事にも書きましたが、「無理のない息を楽器に流す」というのを意識してください。

2.は息をたっぷり使って維持するトレーニング。

先ほどの1は上行系だったので、今度は下降系(ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ド)でおこないます。
ffは息はたっぷり使って肩はリラックス、でも先程のみぞおちの筋肉には軽く力をいれつつ4拍間たくさんの空気を持続するように送ります。
大きな音を出す(たくさん息を吐く)というのはリラックスが鍵になってくるので、みぞおちまで力を抜いてしまうと一気に息を吐き出してしまい、継続して同じ音量が出なくなってしまいます。
とにかくロングトーンは「維持すること」が大切ですので、そこを意識します。

3.は「息を少なく維持するトレーニング」です。

今度は上行系で吹きます。
小さい音というのはどこでコントロールしていますか?
小さい音を口元や唇でコントロールしている人をよく見かけます。
口元や唇で息をコントロールすると、アンブシュアであったりフォームが崩れるので「バテ」の原因になります。
それよりも、息の出どころをコントロールしてあげると、口元に負荷がかからずに安定した小さな音を出すことができます。

「声にならない小さな声」ではなく、「声帯が振動する限界ギリギリの小さな声」を出してみてください。
その時、とても身体に力が入るでしょう?
おそらく、力が入る箇所は先程の鳩尾の部分。
そう、そこにグーッと力を入れて「息がたくさん出てしまわないようにガマンする」というのが小さい音を維持する秘訣なのです。
唇の振動は最小限に、身体への力の加減で音を維持することを意識します。
大切なのは、小さい音をこうして出すことを習慣化することなので、続けていると負荷が減るようになってきます。

4.は「息の量を増減してコントロールする」トレーニングです。

下降系で行います。
3で実践した小さい音からスタートし、徐々に体の力を抜き、リラックスした状態、そこからたっぷりした息を使って楽器を響かせ、またグーッと身体を緊張状態に持っていく、という「締める・緩める」トレーニングです。
この時に、どこが一番大きくしたいか頂点をさだめることも大切です。
私のレッスンでは5拍目を頂点とし、8拍目の終わりまでかけて小さくしていく、というようにやっています。

ffの息の量が100%だとすると、ppは20%ぐらい、という風に数値化するとわかりやすいかもしれません。
1拍ごと20%ずつ息が増加、減少するというイメージで練習してみましょう。

このトレーニングが身につくと、曲の中で表現をする幅が広がります。

3.音が出なくても気にしない。

全てにおいて、音が最初から出なかったり、途中で切れてしまったり、または音が正しい音に当たらなくても気にしないでください笑
最初にも書いたとおり、目的は「息のコントロール」です。
音を出すことが目的ではないので、音がうまく当たらなくてもそのまま止まらずに息を流し続けてみてください。
そのうえで、自分をよく観察し、原因を考えて対処法を考える。
これがとても大切です。

4.かかる時間は7分。できれば毎日継続しましょう。

この4種類のロングトーン、1オクターブを2往復するだけなので、全部でたったの7分です。
考えながらやっているとあっという間ですよ!

時間がない時も7分あればできますので、毎日のトレーニングに使うことができます。
ただし、その7分フルに頭と耳と感覚を使ってトレーニングしてください。
最初にも書きましたが、何も考えないでやっても時間を無駄に使うだけなのです。
できれば毎日やることが力になると思います。
是非頑張って続けてみてくださいね。

もちろん、1オクターブだけでなく、「自分が出せる全ての音」でやることができると、更に演奏できる幅が広がります。
あくまで、時短で済む方法ですので、時間があれば音域であったり、片道でなく1往復したりするのもやってみてください。

これを毎日継続した子は本当に伸びました!
本番で楽をするために、楽をしない」というのを貫いた結果ですね♬

かく言う私も毎日のようにレッスンで生徒さんたちと一緒にこれをやっていましたら、すこぶる調子がいいです。

動画でも解説しています♬

オンラインレッスンも受け付けてます♬

ではまた。ばいば〜い!

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