こんにちは♬
トランペット奏者&作編曲家のいわたけいこです。
「装飾音符ってどうやって演奏していいかわからない。ピアノとかだと簡単なんだけど、なんでトランペットだと変な感じになるのかな〜」
こんな内容の質問がレッスンでありました。
今日はちょっと装飾音符についてのお話を書きたいと思います。
装飾音符の種類
ひとことに「装飾音符」と言っても色んなものがあります。
まず、装飾音符の代表されるもの。
これが長前打音です。
次に、
これが短前打音。斜線がついてます。
そして、
これが複前打音です。たまに斜線がついたものもあります。
ほかの分類に関しては上にあるリンク先から見てみて下さい。
それぞれちゃんと名前があります笑
装飾音符というのは、大きい音符に対して付属して書かれている小さな音符のことです。
数は1つのものからたくさんついたものものまで色々ありますが、1つ〜3つぐらいがメジャーなんじゃないかと思います。
装飾音符の演奏の仕方
装飾音符の演奏の仕方は大きく分けて2種類あります。
ひとつは、「ジャストタイミングにつけるタイプ」
装飾音符がついている大きな音符を演奏するタイミングで装飾音符を演奏する、つまり装飾音符がついている大きな音符の長さを短くして、演奏するもの。
もうひとつは、「前につけるタイプ」
装飾音符の手前の音符を短くして、装飾音符がついている大きな音符を正しいタイミングで演奏するもの。
の2種類になると思います。
長前打音の場合は、この2種類でいう「ジャストタイミングにつけるタイプ」のみになります。
つまり、装飾音符がついている大きな音符(以後親音符とします)の長さを短くする演奏の仕方です。楽譜で表すとこうなります。
えーーーー!
じゃあ最初から8分音符で書いてよ!!!!
・・・って思いますよね(笑)
そもそも、装飾音符になった意味を考えてみるとなんとなくわかりますが、
例えばこんなメロディがあったとして・・・
このメロディラインは聞かせたいんです。
でも、ちょっとそれをお洒落に聞かせたかったりする時に装飾音符をつけるわけです。
実際の演奏する楽譜だと、
これが、
こう演奏されるわけですね。
でもそのうち聞かせたい音符は、
この音符なので、装飾音符を少し小さめに演奏したりします。
この長前打音は、親音符の半分の長さのものが表示されます。
なので、4分音符には8分音符の長前打音がつき、2分音符には4分音符の長前打音が表記されます。
次に短前打音です。
現代の曲においてはこの短前打音が一番多いのではないかと思います。
長前打音で書かれている楽譜も実は短前打音だった、ということもあります・・・。
何故なら最近その定義が曖昧になりつつあるからなのではないかと思うのです。
(だって何を隠そう私がそれを忘れてたまに譜面に長前打音を書いてしまうからです)
短前打音は、上記の演奏の仕方のどちらの方法も可能性としてはあります。
つまり、親音符を短くしてジャストタイミングにもってくるものと、親音符の前の音符を短くして前にもってくるものの両方があるのです。
どちらにするかは、演奏者にかかってきます。
ちなみに、同じ譜例で「前につけるタイプ」で演奏するとこうなります。
前の音符を短くして16分音符を挿入し、親音符の演奏するタイミングは拍と同じタイミングになります。
この方法が一番多いのではないかと思います。
複前打音に関しても同じように前につけるタイプが多いです。
このような譜面があった場合、
このように演奏したり、もっと間を詰める場合は
こんな感じに演奏します。
まあここまで細かい説明はいいんですよぶっちゃけ。
ネットで調べればいくらも知識が出てくるので、Googleに「装飾音符」って入力するだけで演奏の仕方の文章や動画がわんさか出てきます。
現代の曲はほとんどが「前につけるタイプ」
知識は知識として、きちんとした楽典の知識は持っていたほうがいいです。
なので、装飾音符についてもネット検索を利用して勉強したり、楽典の本を読んだほうがいいのかなと思います。
それはそれとして、現代の音楽においての装飾音符っていうのはほとんどが「前につけるタイプ」です。
長前打音やジャストタイミングにつけるタイプは多くはバロック音楽に使用されます。
ピアノで言うとバッハのインヴェンションなんかは全て「ジャストタイミングにつけるタイプ」です。
わかりやすい動画があったので貼っておきますね〜。
なので、現代の曲においても「バロック音楽を意識したもの」に関しては装飾音符のタイミングをきちんと図らないといけないですね。
そして、どんな装飾音符であっても、きちんと「どのタイミングにつけるのか」というのを考えながら演奏してみて下さい。
大切なのは「統一されているかどうか」です♬
前につけたりジャストタイミングになったり、指定されている場合を除いては、全て同じ曲の中で統一されている方がスッキリ聞くことができます。
それは、ピアノであってもトランペットであっても同じことなのです。
皆さんもちょっとだけ意識して演奏してみてくださいね。
ではまた。ばいば〜い!
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